夫婦で育休を取ったら、1日の流れはどうなる？リアルなスケジュールと感じたこと

夫婦そろって育休を取ると、「ふたりなら余裕でしょ？」「楽そうだね」と言われることがあります。でも実際はそんなに単純ではありません。
確かに大人が2人いる安心感は大きいし、ワンオペで対応するよりは時間はあるけれど、“子どもが2人いる家庭の育児は、2人いても十分大変”というのがリアルです。

今回は、私たちが実際に過ごした 【夫婦育休のある1日のリアル】 を、時間軸に沿って詳しくまとめました。
これから育休を考えている人にも、今しんどさを抱えているパパママにも、「こういう毎日なんだ」と少し気持ちが軽くなる内容になれば嬉しいです。

とある１日の流れ（リアル版）

6:30〜7:30｜赤ちゃんの目覚めから始まる慌ただしい朝

我が家の朝は、ほぼ毎日、次女の起床でスタートします。
ただ、長女がまだ寝ている日もあるので、どちらかが次女を静かに抱えてリビングへ移動するのが最初のミッション。

そして、子どもが2人以上いると“朝食を複数用意する”という地味に大変な作業が発生します。
私は元々完璧主義なところがあり、「朝は菓子パンでいい！」という柔軟さがあまり得意ではなく、できるだけ栄養バランスを考えた朝食を作りがち。

ここでふと頭をよぎるのは、

朝の戦力が2人いるありがたさを、毎日実感します。

7:30〜8:20｜家族全員で“遊び部屋タイム”

朝の身支度を終えたら、家族全員で遊び部屋へ。

長女の大好きなシルバニアやレゴブロックは、次女の誤飲を防ぐために、2階の子ども部屋に置いています。長女は朝から子ども部屋で遊びたがり、誰か1人が長女と2階へ行くと次女も行きたがって泣きます。
結果、朝から全員で2階で遊ぶ流れが定番化。

この時間帯は、洗濯や洗い物はひとまず放置して、長女との遊びに全力で向き合うようにしています。
長女が保育園に通ってくれているおかげで、「遊ぶときは全力で遊ぶ」というメリハリがつきました。

8:20〜9:30｜登園・朝寝・家事。それぞれが動きやすい時間帯

長女の登園は私（ママ）が担当。
どちらと行くかは長女に選んでもらっていましたが、最終的に
朝＝ママ、夕方＝パパ
というルーティンが確立しました。

私は登園後、そのままスーパーへ買い出しへ。
一方で夫は、次女の朝寝の寝かしつけをしたあと洗濯物を干し、テレビを見ながらほっと一息ついています。

大人が2人いることで、それぞれが自分のリズムで動ける時間が生まれるのが、夫婦育休の良さです。

9:30〜11:00｜散歩・掃除・病院…タスクだらけの午前

朝寝から起きた次女を連れて、夫は育休中に体がなまらないように散歩へ。雨の日や暑い日はショッピングモールをひたすら歩き続けています。

その間私は、洗い物の片付けをしたり、2階の掃除をしたり（2階にはルンバがないので）、トイレ掃除をしたり。
役所手続き・予防接種などの臨時タスクをこなす日もあります。

夫はDIYも趣味なので、お庭のフェンス設置作業をするときは私が次女と一緒にお散歩へ出かけることもありました。

また、私は頭痛外来と皮膚科に定期的に通っているのですが、長女のときは赤ちゃん連れで本当に大変でした。
その点、夫が次女を見てくれる今は、やっと落ち着いて病院へ通えるようになりました。

11:00〜13:00｜昼食・離乳食・大人のご飯問題

昼食は夫がしっかり野菜を食べたいタイプなので、いつも自分で作ってくれます。
私はそのおこぼれをもらったり、適当に済ませたりと気楽に。

ただし、次女が離乳食3回食になってからは、次女のお昼の準備が毎日のタスクに追加。
食べられる食材も限られているし、栄養バランスや硬さ、大きさなど、考えることが多くて地味に大変です。

長女の育休中は、赤ちゃんに食べさせてから自分のご飯をかき込んでいましたが、今は夫と交代でゆっくり食べられるようになりました。
これだけでも心の余裕が全然違います。

13:00〜14:30｜次女のお昼寝＝大人の自由時間

次女のお昼寝の間は、貴重な大人の自由時間。
夫は読書をしたり、私は勉強をしたり、その日によって過ごし方はさまざま。
「育児中にひとりの時間を持つ」って、本当に心の安定に直結する大事な時間でした。

14:30〜15:00｜夕飯の下ごしらえ

この時間に夕飯の準備を少し進めておくと、夕方の負担が激減します。
長女が1人のときは大人の夕飯は適当に済ませることが多かったのですが、兄弟が増えるとそうはいきません。また、長女は絶賛偏食期でもあり、「これなら食べてくれるかな？」などと考えなければならず、試行錯誤の日々。
でも、長女が保育園＋夫婦とも育休中という環境のおかげで無理なく準備ができています。

15:00〜16:00｜次女との遊び時間

上の子ファーストとはいえ、今は次女のための育休中なのですから、次女をしっかり愛でる時間も大切。
おもちゃで遊んだり、絵本を読んだり、のんびりした親子時間です。

16:00〜17:00｜お迎え＆再び全員集合

夫が長女のお迎えへ。帰宅後は再び全員で遊びタイムに突入です。

夕方はどうしても子どもたちのエネルギーが発散される時間帯なので、騒がしさも倍増しますが、この賑やかさもまた育休ならでは。

17:00〜17:30｜夕飯。甘えたい長女と介助が必要な次女

次女はまだ介助が必要。
長女は自分で食べられますが、妹が生まれてから甘えが増え、「食べさせてほしい」と言うことも。
でも大人が2人いるおかげで、長女の甘えにも丁寧に対応できるのがありがたいところ。

私は食器を片付け、夫が子どもたちの相手をしてくれるのがいつもの流れです。

17:30〜18:45｜3回目の家族遊びタイム

日が長く、夕暮れ時が過ごしやすくなってきた夏の終わり頃は、毎日のように4人で夕暮れのお散歩に行っていました。薄暗い公園は少し不気味でもありましたが、それもまた新鮮で楽しい時間でした。
道中では保育園で遊んだ話を聞いたり、「私は誰でしょうクイズ」や「しりとり」をして、親子のコミュニケーションにも最適な時間でした。

18:45〜19:15｜全員でお風呂

大人2人いても、子ども2人とのお風呂は本当に大変。
でも、もしこれを1人で毎日こなしていたら…と考えると恐ろしい。
夫婦育休の本当の価値を感じるのは、こういう“生活の細かい瞬間”です。

19:15〜19:45｜ミルクと就寝準備

夫は次女のミルク担当。
私は長女の着替え、水分補給、歯磨きなどの就寝準備。
夫婦で分担しているおかげで、寝る前のバタバタを最小限に抑えられています。

19:45〜20:30｜寝室で読み聞かせ・寝かしつけ

全員で寝室へ行きます。
私は長女に絵本を3冊読み聞かせし、その間夫は次女の寝かしつけ。
（ちなみに、絵本は毎週図書館で10〜20冊借りてきています。）
このときも、もし1人だったらまともに読み聞かせをさせてあげられなかったと思います。

次女が寝たあとは、3人でお話を作ったり、しりとりをしたり、穏やかな時間を過ごします。

20:30｜全員就寝

家事もすべて終わっているので、夫婦もこのまま一緒に就寝。
これが安定した夫婦育休のリズムです。

シフト制にすべき？：我が家がシフト制を導入しなかった理由

夫婦育休でよく話題に上がるのが「どちらがやるのか問題」。我が家も最初は「午前が私、午後が夫」というシフト制にしてみました。

しかし、たったの3日で破綻。

私は「育児はタスク」と感じており、長女のときの経験からどうしてもマイナス感情が強かったのですが、夫はポジティブに育児を楽しもうとするタイプ。
その違いがぶつかって、喧嘩になりました。

本当は育休の先輩として“育児の楽しさ”を教えなければならなかったのに、私は夫に“育児の大変さ”ばかりを知ってほしいと思ってしまっていたことに気づきました。

そこでシフト制はやめ、「育児をタスクにしない」ことを決めました。
2人で一緒にやればいい。楽しめるところは一緒に楽しめばいい。そのほうが、私たちには合っていました。

保育園への罪悪感との向き合い方

夫婦で育休を取ると、「上の子を保育園に預けていいのかな？」「家にいるのに…」と罪悪感を抱く人も多いです。私も最初はそうでした。

でも気づいたのは、
保育園に行ってくれているからこそ、私は余裕を持って2人を愛せるという事実です。

私は正直、育児が得意なタイプではありません。ずっと一緒にいると、どうしても余裕がなくなります。だからこそ、保育園の時間は本当に救いでした。

そして何より、園で学んでくることはとても多いです。
友達との関わり、先生との信頼関係、チャレンジする気持ち…。三輪車だって、先生のサポートがあってこそ乗れるようになりました。

「自分時間がない」を当たり前にしない

よく「育休中は暇でしょ」と言われます。でも、暇で何が悪いのでしょうか。

子どもが生まれる前は、仕事から帰れば自由時間がありました。休みの日に何もしないで過ごすことだって当然のようにありました。それなのに、子どもが生まれた瞬間、「自分時間ゼロ」が当たり前になるのはおかしいと思います。

そうやって“自分時間が取れないのが普通”になってしまえば、子育ては「ひたすら我慢するもの」になり、誰も子どもを産みたくなくなります。少子化が進むのも当然だと思います。

だからこそ、私は言いたいのです。
育休中に暇な時間があっていい。むしろ必要です。

親が休める時間があるからこそ、子どもに優しくできますし、家庭が穏やかになります。

まとめ：夫婦育休は「ラク」じゃなくて「尊い共同作業」

夫婦育休の1日は、忙しさと余白のバランスで成り立っています。
2人育児は決して楽ではありません。でも、夫婦で取り組むことで、育児を「ただ大変なもの」ではなく「一緒に楽しめるもの」に変えることができました。

そして何より、シフトに縛られず、保育園への罪悪感にとらわれず、自分時間を作ることを大切にしてきました。
そのおかげで、家族4人の時間を穏やかに、そして豊かに過ごすことができたのだと思います。